[メイン] : x5 3d6 #1 (3D6) > 8[1,5,2] > 8 #2 (3D6) > 18[6,6,6] > 18 #3 (3D6) > 15[4,6,5] > 15 #4 (3D6) > 15[5,6,4] > 15 #5 (3D6) > 10[4,3,3] > 10

[メイン] GM : 準備がよろしければ教えて下さい

[メイン] ベン・ベックマン : 教える

[メイン] GM : では…出航ですわ~!!!

[メイン] ベン・ベックマン : 出航だァ〜〜〜!!!

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ベックマンが普段通りの生活をしていると、職場の同僚や友達、来客等からとある噂を耳にする。

[メイン] GM : 最近、近くの交差点で事故に遭ってしまった双子の子供がいるらしい。
そしてその双子は、ある薬を欲しているという。
その薬は、“どんな願いでも叶う薬”なのだという。

[メイン] GM : 噂話を信じるも信じないもあなた次第だが、取り敢えず頭の片隅に置きながら今日のやる事を終え、ベックマンは帰路へ着くだろう。

[メイン] GM : そして家に帰る途中、交差点の赤信号で立ち止まる。

[メイン] GM : すると突然、ベックマンの後ろから幼い少女が飛び出し、ひとり赤信号の横断歩道に駆けていく。

[メイン] GM : あなたが唖然として動けないままでいる中、車道からは一台のトラックが走ってくる。

[メイン] GM : そのままトラックは、少女を轢いていった。

[メイン] GM : 目の前で事故現場を見てしまったあなたはSANc(1/1d3)

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=75 SANc (1D100<=75) > 64 > 成功

[メイン] ベン・ベックマン : 「………………」
一瞬の逡巡ののち、救急を呼びつつ少女の元へ駆け寄る

[メイン] GM : 駆けつけたその時、急にくらりと目眩がし、意識が遠のいていく。
そしてベックマンの頭の中で、ノイズのかかった声が響き出す。

[メイン] : 『・・・・・・・・・・・・て』

[メイン] GM : そしてあなたは意識を失った。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ベックマンが目を覚ますと、そこは先程までの交差点ではなく、白い長方形の部屋だった。
部屋の中には、丸い小さな【テーブル】と【ドア】がある。

[メイン] ベン・ベックマン : …………。

[メイン] ベン・ベックマン : むくり、と身体を起こす。
「…………説明も無しに大の大人を連れ込もうなぞ、御挨拶な事だな」

[メイン] ベン・ベックマン : ふぅ…とタバコを一服し
重い腰を上げながら、まずは【テーブル】から見るとするか

[メイン] GM : 白くて丸い小さなテーブル。 上には手のひらサイズのシンプルな【小箱】と【メモ】が置かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : じゃあ【メモ】を拾い上げるか
ここに連れ込んだ誰かが御丁寧に案内でも用意してくれたのかもしれねェしな

[メイン] GM : 一部が塗りつぶされているメモ。
「◼◼◼願いを叶える薬」と書かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : ──願いを叶える薬、か
確かルウの奴がそんな噂でもしてたっけな…

[メイン] ベン・ベックマン : ちなみに裏には何か書いてあるか?

[メイン] GM : ベックマンがメモを裏返すと、そこには「情けは人の為ならず」と書かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : ……よく言うぜ。少女一人救えねェおれへの当てつけか?

[メイン] ベン・ベックマン : そのまま【小箱】の方に視線を移す。
……ともかく、それならこっちがその噂の代物って訳だろうな

[メイン] GM : 小箱を開けると、透明な小瓶が入っている。 小瓶の中には、水の様な液体が3分の1程まで入っている。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………ふん」
そのまま箱を閉じ、懐へ仕舞う。生憎、この歳になって叶えてもらいてェ望みもねェ……おれの所へ来たのは間違いだったかもな。

[メイン] ベン・ベックマン : そこまでして、今一度置かれた状況を見返す。
ずっとこの部屋に留まってりゃ目がやられそうだが……近くの机に【目星】できそうなもんはねェか?

[メイン] GM : 特にはないですね

[メイン] ベン・ベックマン : わかった

[メイン] ベン・ベックマン : ともかく、ここから出てみないことには始まらねェか……
持った煙草を口に咥え直し、【ドア】へと近付こう

[メイン] GM : 普通の白い木製のドア。 鍵は掛かっていない。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」
閉じ込められた側がノックってのも変な話だ…
そのまま無愛想にドアを開けようとする。

[メイン] GM : では<聞き耳>どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン :

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 13 > スペシャル

[メイン] GM : ドアを開けた瞬間、突然ノイズのかかった声が頭の中に響く。

[メイン] : 『・・・・・・・・・けて』

[メイン] ベン・ベックマン : …………。
なんだ、この声……

[メイン] GM : 不思議な現象にSANc(0/1)

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=75 SANc (1D100<=75) > 60 > 成功

[メイン] system : [ ベン・ベックマン ] SAN : 75 → 74

[メイン] GM : ベックマンが部屋に入るとそこには、大きな【テーブル】に【椅子】が4つ、【冷蔵庫】と【調理台】、奥には【ドア】がある。どうやらリビングとキッチンの様だ。

[メイン] ベン・ベックマン : なんだ。普通の部屋か……
いよいよさっきの白塗りの小部屋が不釣り合いなもんだが

[メイン] ベン・ベックマン : ……おっと、悪く思うなよ……元々てめェが連れてきた悪人だぜ。
と言わんばかりに、無遠慮に【テーブル】と【椅子】から確認しよう

[メイン] GM : テーブルの上には肉じゃがや味噌汁など、ごく普通の夕食が3人分置かれている。

[メイン] GM : 椅子は普通の木製の椅子。

[メイン] ベン・ベックマン : ますます生活感のある空間だな……【目星】はできるか?

[メイン] GM : どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 68 > 成功

[メイン] GM : 良く見てみると、料理の置かれていない場所の椅子の上に、小さな鍵を見つける。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ん?」
なんかの鍵か…まァ、こんな所で見失われたままにするよりは、ここの住人に届けてやった方がこいつも本望だろう。

[メイン] ベン・ベックマン : ……そもそも料理が食卓に出しっぱなしってのも、おかしな話だ。
中へ戻してやるついでに、【冷蔵庫】と【調理台】も見よう

[メイン] GM : 普通の家庭用冷蔵庫。中にはいろんな食材が入っている。

[メイン] GM : 普通のキッチン。食器や調理器具などが置かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : 【目星】しても構わねェか?

[メイン] GM : しても特にはなにもですね

[メイン] ベン・ベックマン : わかった

[メイン] ベン・ベックマン : ……そういや、見たところ三人暮らしなようだが……人の姿が見当たらねェ。
わざわざおれなんかをここまで運んできて、何を目的としてんだか…

[メイン] ベン・ベックマン : 連れ去られた身でそんなこと考えてらァ、お人好しが過ぎるってもんか…
思いつつ、同じように【ドア】に手を掛けるか

[メイン] GM : 先程と同じく普通の木製のドア。

[メイン] GM : そして<聞き耳>どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 13 > スペシャル

[メイン] GM : ノイズのかかった声が頭の中に響く。

[メイン] : 『・・・・・・助けて』

[メイン] ベン・ベックマン : …………チッ。

[メイン] ベン・ベックマン : 「こちとら海賊だぜ……聖者でも相手にしてるつもりか?」
そう言いながら、少し足を早めて次の部屋へ向かう

[メイン] GM : ベックマンが進むと、そこは誰かの部屋のようだった。部屋の中には【ベッド】と【本棚】、【ドア】がある。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」
あんだ、この間取りは…船大工の奴が見たら怒鳴り散らすだろうな…

[メイン] ベン・ベックマン : ……流石に私室を探りまわるってのも気が引ける話だが。
とりあえず軽く【ベッド】の様子でも確認するか……

[メイン] GM : ごく普通のダブルベッド。 ベッドの上には窓があり、外を見ると暗い。どうやら夜のようだ。

[メイン] ベン・ベックマン : ふん……さしずめ夫婦の寝室ってとこか?
それに……数日と寝込んでたわけでもなきゃ、あの交差点からそう時間は経っていないらしい。

[メイン] ベン・ベックマン : 残るはこっちの【本棚】くらいのもんだが……

[メイン] GM : 木製の本棚。小説や雑誌などが置いてある。

[メイン] ベン・ベックマン : ……割と新しめのものもあるな。食事のこともあるが、現在進行形で誰か住んでるのは間違いねェか……

[メイン] ベン・ベックマン : 【図書館】は振れるか?

[メイン] GM : どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 42 > 成功

[メイン] GM : ベックマンは雑誌の間から、1枚の新聞を見つける。 新聞には、とある事件のことが書かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ん?」
目についた新聞を無造作に拾い上げ、記事を眺める

[メイン] GM : 「ーー月ーー日、○○県のある交差点でトラックの交通事故があった。被害者は8歳の双子で片方は軽傷、もう片方は重症で救急搬送されたがのち死亡が確認された。 なお、トラックの運転手は過失運転致死により逮捕。双子の両親はまだ信じられないと悲しみの言葉を────」

[メイン] GM : <アイデア>どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : 「あ?」

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 47 > 成功

[メイン] ベン・ベックマン : 「この事故……交差点、トラックって言やァ……」

[メイン] GM : これは、先程自分が見た事故と似ているかもしれないと感じる。

[メイン] ベン・ベックマン : ……そういや、この家も三人暮らしだったか。
「──ま、単なる偶然かもしれねェが……」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……それはともかく、どこまで歩かせりゃ気が済むんだ……まさかおれみたいなおじさんのふらふら歩き回るのを観察するのが趣味ってことァねェだろう…」

[メイン] ベン・ベックマン : 新聞を置き、再び【ドア】の方へ向かう。

[メイン] GM : 先ほど同じく普通のドア。

[メイン] ベン・ベックマン : 特に気にすることもなく開けよう
……いや、またさっきの声が聞こえてくるかもな……ってくらいか

[メイン] GM : <聞き耳>どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 90 > 失敗

[メイン] ベン・ベックマン : 🌈

[メイン] GM : ベックマンが部屋に入ると、そこは子供の部屋のようだった。部屋の中には【ベッド】と【机】が左右対称に置かれていて、奥には【ドア】と【ゴミ箱】がある。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………ん?」
なんだ…声はねェのか?拍子抜けだな…

[メイン] ベン・ベックマン : それより……ああ、やっぱりそうか……一人多い。
同じように【ベッド】……両側に置かれているということでいいんだな?……から確認しよう

[メイン] GM : ベッドはシンプルなデザインの小さなベッド。

[メイン] ベン・ベックマン : 【目星】は可能か?

[メイン] GM : 特にはなにも

[メイン] ベン・ベックマン : わかった…
子供部屋なのは間違いなさそうだ。……となると、この【机】は……

[メイン] GM : 左の机には小さなぬいぐるみ、リボンやゴムなど女の子らしいものが置かれている。

[メイン] GM : 右の机には戦隊ものの【プラモデルやフィギュア】、【本】などが置かれている。

[メイン] ベン・ベックマン : ………………。
あいつらのことを少し思い出したが……今は感傷に浸っている場合でもねェか。

[メイン] ベン・ベックマン : とにかく、特殊な事情でもなければ……恐らくは男女の子供だろう。
おれも子供でもいりゃあ、こういったもんを与えてやったのかもな……と、【プラモデルやフィギュア】、【本】を確認しよう

[メイン] GM : プラモデルやフィギュアをよく見ると、[なかじま れん]と書かれている。

[メイン] GM : ベックマンは本の中から、1冊の古い絵本を見つける。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ふん……」
……どうやらここは、ナカジマとかいう人物の家らしい。……そういや、さっきの新聞記事の名前はどうだったか……

[メイン] ベン・ベックマン : 開いてみよう

[メイン] GM : «ゆうれいのわすれもの»
あるひ、あるところに ひとりのゆうれいがいました。

ゆうれいは、 すべてをわすれてしまいました。
いきているときのこと。 かぞくのこと。 じぶんのこと。
ゆうれいはさまよいました。 ずっとずっとさまよいました。

そしてゆうれいは、 ちいさなびんをみつけました。
それは────のねがいがかなうくすりです。

ゆうれいはそのくすりをのみました。
『きおくをとりもどしたい』とねがって。
くすりをのむと、 ゆうれいはたおれてしまいました。
そしてひとつだけ、おもいだしました。
ゆうれいは、──をおもいだしました。
ゆうれいは────。

(────の部分は汚れて読めなくなっている。)

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」
なんだァ?こりゃ……

[メイン] ベン・ベックマン : がさごそ、と最初の部屋にあった瓶を取り出して眺める。
……おれに何かの手伝いをしろってのか?

[メイン] ベン・ベックマン : ふぅ……と気を落ち着かせようと煙草を取り出すも、ここが子供部屋であったことを思い出してすぐに引っ込め…
その拍子に、【ゴミ箱】の中に落としてしまう。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ん……」

[メイン] GM : ゴミ箱の中には【リボン】が1本だけ捨てられている。

[メイン] ベン・ベックマン : …………。

[メイン] ベン・ベックマン : ……拾い上げるか……

[メイン] GM : 拾い上げると、それは、青い、つるつるとした生地で出来たリボン。

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=80 見聞色 (1D100<=80) > 55 > 成功

[メイン] GM : リボンの所々が不自然に赤く染まっている。 それはよく見れば、液体が飛び散ったように見える。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
間違いねェ……偶然もここまで揃いやァ立派な事実だろう。

[メイン] ベン・ベックマン : すなわち、おれはどういう経緯あってか……くだんの事故の双子の家へ送り込まれ、薬を片手に死んじまった幽霊の手助けをすることになってる……と。

[メイン] ベン・ベックマン : 【絵本】の表紙を一瞥する。
…………血だらけの青いリボン、それに……この絵本を書いたのは生き残った奴だろうってことを鑑みると、おそらくは、幽霊ってのはそっちの"れんくん"の方か…

[メイン] ベン・ベックマン : ……思うところあってか、一応リボンを手持ちに仕舞っておきつつ
【ドア】の方へ向かい、そのまま開こう

[メイン] GM : 先ほどと同じ普通のドアを開け部屋に入ると、正面には【両開きの扉】。 そして左右には【白いドア】があり、部屋の真ん中には【鞄】が1個置いてある。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………ん?」
なんの部屋だ……ここは?

[メイン] ベン・ベックマン : とりあえず、部屋の真ん中に無造作に置かれた【鞄】を確認しよう

[メイン] GM : よく見ると自分のものだと言うことがわかる。中を確認するといつもの荷物がそのまま入っている。鞄の下には、身に覚えのない果物ナイフがひとつ落ちている。

[メイン] ベン・ベックマン : ……どうやら、財布やライフル銃も無事みたいだな。
しかし、果物ナイフなんてのァ持ち歩いた覚えはねェが……この間山賊を仕留めた時、誤って入っちまったのか?

[メイン] ベン・ベックマン : 【目星】できるか?

[メイン] GM : 特にはなにも

[メイン] ベン・ベックマン : わかった

[メイン] ベン・ベックマン : ……それに、なんでこんな場所に無造作に置かれてるのかも知らねェが……
とりあえず周囲の【両開きの扉】や【白いドア】について確認してみるか

[メイン] GM : 両開きの扉は今までとは違い、焦げ茶色の木製のしっかりした扉。 開こうとしても、開かない。

[メイン] GM : 左右のドアはドアノブに手を掛けると、キィと音を立ててドアが開く。

[メイン] ベン・ベックマン : …………

[メイン] ベン・ベックマン : choice[左, 右] (choice[左,右]) > 左

[メイン] ベン・ベックマン : 左側の【白いドア】に力を掛ける。

[メイン] GM : ドアノブに手を掛けると、キィと音を立ててドアが開く。 中に入ると一瞬、強い頭痛がする。

[メイン] GM : <POW*5>どうぞ!

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………っ!?」

[メイン] ベン・ベックマン : CCB<=75 POW*5 (1D100<=75) > 48 > 成功

[メイン] GM : 部屋に入ると、今までとは違う、妙に落ち着かない、ふわふわとした気分になる。

[メイン] 女の子 : 部屋の真ん中には、女の子がひとり座り込んでいる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「………………」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………応」
とりあえず軽く手を上げ、様子を伺う。

[メイン] 女の子 : ベックマンが呼び掛けると、驚いたようにパッと顔をあげ、あなたの顔を見る。
そしてこてんと首を傾げて
「だれ?」
と聞いてくる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ベン・ベックマン、覚えるほどの名じゃねェし、おじさんでも何でも好きに呼んでもらって構わねェが……」
「……にしても参ったな、お前がおれをここに連れてきたわけじゃねェのか」

[メイン] 女の子 : 困ったような、ポカーンとしたような顔でベックマンを見つめている。

[メイン] ベン・ベックマン : 「で、お前の方こそ何つんだ」

[メイン] 女の子 : 「.......わからない」
ふるふると首を左右に振る。

[メイン] ベン・ベックマン : 「わからない?」

[メイン] 女の子 : 「……なにも覚えてないの」
困ったような視線をベックマンに向ける。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そうか」
頭をぼりぼりと掻く。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
「……お前がいつからここにいるのかも、なんでここにいるのかも、何一つ……か?」

[メイン] 女の子 : コクリと頷き
「…うん。でも、ひとつだけ覚えてることがあるの」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ほう」

[メイン] 女の子 : 「わたしには、大好きな弟がいて、弟にあいたい」
「……それだけ」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そうだな……」
はぁ、と息をつきつつ。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……いきなり、おれみてェな胡散臭い大人の言うことを信じろってのも無理な話だが……」
「もしかすりゃ、ちったァお前の力になれるかもしれねェっつったら」

[メイン] ベン・ベックマン : 咥えていない煙草を手に取る仕草をして。
「……来るか?」

[メイン] 女の子 : 「………」
ベックマンをまじまじと見て

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」

[メイン] 女の子 : 「ほんとは知らない人にはついていかないって、いつもいわれてるんだけど.......」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ。良い親御さんだ」

[メイン] 女の子 : 「うん。そう言ってくれるおじさんは、わるいひとじゃないよね。パパとママにはひみつだよ」

[メイン] 女の子 : そう言うとゆっくりと立ち上がる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「フッ……」

[メイン] ベン・ベックマン : 「そのパパとママにも、会えるといいな」
そう言いながら、その少女の手を取ろうとする

[メイン] 女の子 : 少し戸惑いつつも、差し出された手を握り
「…うん」
と寂しげに笑顔を見せる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」

[メイン] ベン・ベックマン : ……改めて、部屋を軽く見渡す。ここに入ってから、なんとなく落ち着かねェ感じだが……儚げな少女を除いて、特に目につくものはなさそうか。

[メイン] GM : この部屋には女の子以外は特に気になるものはありませんね

[メイン] ベン・ベックマン : わかった…
早いところここを出て、向かいの【白いドア】へと向かうとするか

[メイン] 女の子 : ドアの前でぴたりと立ち止まる。

[メイン] 女の子 : 「どこに行くの?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ん? ああ……」
白いドアを指さして

[メイン] 女の子 : 「………?」
キョトンと小首をかしげる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「この部屋の向かいに、似たようなドアがあった。まだ中までは見てねェが、そっちにお前の言う弟くんがいる可能性が高いんじゃねェかと…」

[メイン] ベン・ベックマン : …………ん?
「……そういや、そこのドアからこの部屋を出たことはねェのか?」

[メイン] 女の子 : 「……ドア?どこにあるの?」
キョロキョロと周囲を見回す。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」

[メイン] ベン・ベックマン : ……おれだけに見えてるのか?
まず一人で白いドアを開け、慎重に手を引いて部屋の外へ連れ出そうと試みる。

[メイン] 女の子 : 「…えっ!?おじさんが壁の中に…」
「こ、こわい!引っぱらないで…!!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……あ、ああ……すまん、驚かせたか……」

[メイン] ベン・ベックマン : 部屋に戻ってくる。
「……おれはここにいるから、お嬢ちゃんが先に触ったりしてゆっくり確認してみるといい。……おれにはそこに出口が見えている」

[メイン] ベン・ベックマン : そう言って、ドアのあった方を促す。

[メイン] 女の子 : 「…で、でも、壁だよ…?」
恐る恐るベックマンが促す先に手を伸ばす。

[メイン] 女の子 : 自分には壁に見えた部分に伸ばした腕がスッと入り込み
「…ひゃっ!?」

[メイン] 女の子 : 驚いてベックマン抱きつく。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……! おっと……」

[メイン] 女の子 : 「…び、びっくりした。おじさんがのいうとおりみたい」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ。……よく勇気を出してくれたな」

[メイン] ベン・ベックマン : ……我が子のように撫でようとするも、流石に少し思いとどまる。

[メイン] 女の子 : 「おじさんが、力になってくれるっていったから、わたしも信じないとって思ったの」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そうか。……恩に着る」

[メイン] 女の子 : 「…うん。だいじょうぶってわかったから、はやく行こう」
ベックマンの手を掴み、くいっと軽く引っぱる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……おいおい。慌てなくても逃げやしねェさ」
少しだけ表情を和らげる。

[メイン] ベン・ベックマン : おれもお頭みてェに、良い父親らしく振る舞えりゃあよかったんだがな…
そのまま部屋を渡り、今度こそ向かいの【白いドア】を開けよう

[メイン] 女の子 : 一度足を止めたが、ベックマンの動作を見て扉を開けたんだと思いそのままついて行く。

[メイン] GM : ドアノブに手を掛けると、キィと音がして扉が開く。 入ると軽い頭痛がするが、目眩がする程度ですぐに痛みは引いていく。

[メイン] 男の子 : 部屋の中央には、ひとりの男の子が体育座りで俯いている。

[メイン] ベン・ベックマン : ……おっと、ドアが見えねェんだったか……悪いことしたか……?
なんて後から気付きつつ、改めて部屋を見渡す。

[メイン] GM : コンクリートの壁と床。男の子以外には特に何もない。

[メイン] ベン・ベックマン : 平気か?……と、頭痛を気にして念のため少女に声をかけておきつつ。

[メイン] 女の子 : 「……?」
キョトンと首をかしげる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……まあ、何もないんなら問題ねェ……それより」
部屋の中央に視線を戻して

[メイン] ベン・ベックマン : 「よう」

[メイン] 男の子 : ベックマンが声を掛けると恐る恐る顔をあげる。
「……っ!?」
あなたの顔を見ると男の子は顔を強ばらせて後ずさりをする。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……お、おう……いや、別に取って食おうってわけじゃ……」

[メイン] 男の子 : 警戒を解こうとしない。

[メイン] ベン・ベックマン : 仕事柄、よく怖がられるこたァあるが……その辺、ルウとかヤソップの方が適任かもな……
はぁ、と深く息を吐く。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。……わかったよ、もう少しそっちで大人しくしてくれていていい」

[メイン] ベン・ベックマン : そう言いつつ少女の方へ振り返る。
「……そっちの彼が、お嬢ちゃんの弟くんで合ってるか?」

[メイン] 女の子 : 「……ねぇ、おじさん」
ギュッと握る手の力が強くなる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ん……?」

[メイン] 女の子 : ベックマンの顔をじーっと見ながら
「さっきから、誰と話してるの?」

[メイン] ベン・ベックマン : ……しまった……そういう事か。

[メイン] 女の子 : 「わたしに見えない誰かがいるの…?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
「…………そうだな、真ん中分けで、お嬢ちゃんに似た綺麗な緑眼の男の子だ」

[メイン] 女の子 : 「…そうなんだ。わたしも見てみたいな」
残念そうに顔を伏せる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ。」
「悪いが、少しだけここで待っててくれ。……とにかく、話をつけてみる」

[メイン] 女の子 : 「…うん」
名残惜しそうにベックマンの手を放して、その場にしゃがむ。

[メイン] ベン・ベックマン : それを確認して、再び少年の方に向き直る。
「……紹介が遅れたな、ベン・ベックマンだ……ま、好きに呼んでもらっていい。……そっちの少年は……」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ナカジマ レン君で間違いねェか?」

[メイン] 男の子 : 「…!?な、なんでおっさんが俺の名前を知ってるんだ!?」
警戒心が増したようで、キッとベックマンをにらみつける。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……あ、ああ……いや……」
「……その様子だと、おれをここに連れ込んだのはお前でもねェか…」

[メイン] 男の子 : 「連れ込んだ?なに言ってんだよ…?」
困惑した表情を見せる。

[メイン] ベン・ベックマン : ……事情を伝えた方が警戒心も解けるかもしれねェと踏んだが…逆効果だったか。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……まァ、とにかくだ……簡単には信じてもらえねェだろうが、おれはお前たちのことを助けに来た……そう思ってもらっていい」

[メイン] 男の子 : 「お前たち…?もしかして!姉ちゃん!?」
目を見開き、ベックマンを見つめる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………聡明だな」
ゆっくりと頷く。

[メイン] 男の子 : 「そうだ。姉ちゃん!俺は姉ちゃんを助けて欲しいんだ!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「ああ、そうらしいな。……だが、おれも正直全部は分かってねえ。精々、お前たち双子きょうだいの名前と……事故のこと、あとは薬の噂くらいだ」

[メイン] ベン・ベックマン : 場を落ち着かせるように、フー……と長い息を吐く。
「……聞いてもいいか? 詳しい話。」

[メイン] 男の子 : 「そう言われても、事故や薬のことなんて分からない」
「俺は俺の名前と大事な姉ちゃんがいることしか覚えてないんだ」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………!」
おれァ船医じゃねェが……おそらく、精神性のショックか何かだろう。

[メイン] 男の子 : 「あーくそ、なんで何も思い出せないんだよ…」
頭をかきむしりながら座り込む。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
「……ちなみに聞いておくが、そことそこ……何か見えるか?」

[メイン] ベン・ベックマン : 少女と白いドアの方を指さす。

[メイン] 男の子 : 「……?」
「壁と…そこに虫かなにかいるの?」
怪訝な顔をしながら答える。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そうか。わかった……」
「……詳しい話は一度出てからにしよう。そっちの壁……というより、壁のように見えるらしいが……外の空間に繋がってる」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……とはいえ、初対面の初老の大人なんて信用できやしないだろうが……これでも、お前たちを助けようとする気持ちに嘘偽りはないつもりだ」

[メイン] 男の子 : 「……本当に姉ちゃんを助けてくれるの?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………ああ。」
「君だけじゃなく……そっちのお嬢ちゃんからも、弟君に会いたいとお願いされたからな」

[メイン] ベン・ベックマン : 「な、お嬢ちゃん」

[メイン] 男の子 : 「……いまいち言ってることが分からないけど、姉ちゃんを助けてくれるなら、今は信用しとく」
ゆっくりと立ち上がり、ベックマンをじっと見つめる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ありがたい。…………どうした?」

[メイン] ベン・ベックマン : 少女にも声を掛け、話を終えたからここから出るように促しつつ。

[メイン] 男の子 : 「…別に」
ぷいっと顔を背けて、少し距離を置くようにしてついて行く。

[メイン] 女の子 : 立ち上がり、ベックマンの方を向き
「…もういいの?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」
子の気持ちとは、わからねェもんだな……

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ。この後、お嬢ちゃんたちをどうやって会わせてあげるかを考えなきゃァならねェんだが……一度、あの部屋に寄ってみるか」

[メイン] ベン・ベックマン : 少女の手を引き、少年を先導してドアのあった場所を抜ける。
「…………怖くねェか?」と、少年に。

[メイン] 女の子 : 「…あの部屋?」
小首をかしげる。

[メイン] 男の子 : 「…あの部屋?」
小首をかしげる。

[メイン] 男の子 : 「こ、こわくねーよ!」
キッと睨む。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ははは……そりゃあいい。将来大物になるぜ」

[メイン] ベン・ベックマン : 部屋を抜け、今度は二人を連れて子供部屋へ行こうとする。

[メイン] 男の子 : 「か、壁を抜けて…!?」
一瞬だけぎょっとするも

[メイン] 男の子 : 「……っ!!!」
そのまま勢いよく部屋から出て行く。

[メイン] 男の子 : 「…!?部屋の外に出られた…!?」
キョロキョロと周囲を見回す。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ああ……よく頑張ったな」
二人の頭を撫でる。……まァ、このくらいなら多分大丈夫だろう。

[メイン] 男の子 : 「な、なにすんだよ!?」
びっくりして少し距離を置く。

[メイン] 女の子 : 「…えへへ」
撫でられてくすぐったそうにしている。

[メイン] ベン・ベックマン : そのまま二人を連れ、子供部屋へ続く扉を開ける。

[メイン] GM : 子供部屋へ戻りました

[メイン] ベン・ベックマン : 「……あんたたちの部屋だ。覚えてるかは分かんねェが……まァ、さっきの殺風景な部屋よりかァだいぶマシだろう」

[メイン] 女の子 : 「…わたしの…お部屋」
キョトンとしている。

[メイン] 男の子 : 「……俺の部屋っていわれても覚えてねーし」
キョロキョロと周りを見回している。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そんなことはねェさ。その机のプラモデルとフィギュア……きっと君のお気に入りだろう?」

[メイン] 男の子 : プラモとフィギュアの方に目を向け、手に取る。

[メイン] 男の子 : 「…なかじま れん」
「俺の名前だ…」
ぽつりと呟く。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ、その通りだ。……そっちのぬいぐるみ、リボンなんかはお嬢ちゃんのものだ……それに、この絵本……もか?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ナカジマ ミライちゃん」

[メイン] 女の子 : 怪訝そうな顔をベックマンに向けて
「それが、わたしの、名前?そんな名前、だったっけ.......?.......ごめんね、よくおもいだせないの」

[メイン] ベン・ベックマン : 名前が書かれた絵本を少女に手渡す。

[メイン] 女の子 : 「«ゆうれいのわすれもの»」
ベックマンから絵本を受け取り、ペラペラと中身を読む。

[メイン] 女の子 : 「なかじま みらい?」
裏表紙の名前も見ても、変わらずキョトンとしている。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………お嬢ちゃん。……あんたのことだ。」
ぽつりと零す。

[メイン] 女の子 : 「……そう…なの?」
ベックマンの顔をじっと見ながら

[メイン] ベン・ベックマン : 「ああ。」

[メイン] ベン・ベックマン : 「なかじま みらいって名も……その本の幽霊もな。」

[メイン] 女の子 : 「………そうなんだ」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……あんたのリボンだろ? これ。」

[メイン] ベン・ベックマン : ゴミ箱から拾ったリボンを目の前で広げてみせる。

[メイン] 女の子 : ベックマンが広げたリボンを見て、はっとした表情になり
「それ、わたしのだ。どうして.......。おじさん、ありがとう。ずっと探してた気がするの。.......たぶん」

[メイン] 女の子 : 「そのリボン、わたしの弟がプレゼントしてくれたの。……だから、とっても大事なものなの」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………そうだったか」

[メイン] 女の子 : 「…うん」
コクリと頷く。

[メイン] ベン・ベックマン : 今度は少年の方へ振り返り。

[メイン] 男の子 : チラリとベックマンの方を見て
「…な、なんだよ?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……だそうだ。お嬢ちゃんは、とても大事にしてくれていたらしいな」

[メイン] ベン・ベックマン : 同じようにしてリボンを見せる。

[メイン] 男の子 : ベックマンが持つリボンを見て
「それ、俺が姉ちゃんにあげたやつだ」

[メイン] 男の子 : 「……なんでおっさんが持ってるんだよ」
じろっとベックマンを睨む。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」

[メイン] 男の子 : それと同時に、宙に浮く絵本が目に入り
「……な!?ほ、本が浮いてる!?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……あれ、さっき言っていたはずだと思ったが……」
ぼりぼりと頭を掻く

[メイン] ベン・ベックマン : 「……見えていない……のだろうが、そこにいるのが君のお姉ちゃんだ」

[メイン] 男の子 : 「はあ!?わ、わけわかんないこというなよ!」
少しだけ後ずさる。

[メイン] 男の子 : 「俺の姉ちゃんは…そんな幽霊みたいなのじゃなくて…!」
「……あれ…?姉ちゃんってどんな姿してたんだっけ?」
そう言うと頭を押さえる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……なんだ、そんなことは単純明快じゃねェか……だって」

[メイン] ベン・ベックマン : 「君たちは双子だろう」

[メイン] 男の子 : 「……そうだけど、なにか、足りないんだ。俺、姉ちゃんの大切なものを忘れてる」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………?」

[メイン] ベン・ベックマン : ……そこで、ようやく気付く。
あの絵本が……少年の机の上に置いてあったことに。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……もしかして、その大切なものというのは……」

[メイン] ベン・ベックマン : 少女から絵本を受け取り、今度は少年の方に見せる。

[メイン] 男の子 : 「………」
絵本を受け取り、パラパラとめくって中身を読む。

[メイン] 男の子 : 裏表紙の名前を見て、はっとした顔になり
「……なかじま みらい」
「これ、姉ちゃんの名前だ.......。今思い出した。なんでこんな大切なことを俺は…」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」

[メイン] 男の子 : 「……おっさん。いや、ベックマンさん。姉ちゃんの名前を思い出させてくれて…あ、ありがとう」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……いや。礼には及ばねェ」
「……おれはまだ君たちとの約束を果たしたわけじゃねェからな」

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………ま、たまには素直なのも可愛いもんだがな」

[メイン] 男の子 : 照れくさそうに顔を俯かせる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……そっちのお嬢ちゃんも、確認しておくといい」
そう言うと、少年の名が書かれたプラモデルのひとつを渡す。

[メイン] 女の子 : プラモを受け取り、しげしげと確認する。
「なかじま れん…」
「……誰?この子の名前?」
プラモを指さす。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………」
「…………そうか。……お嬢ちゃんの探している弟君の名前だ」

[メイン] 女の子 : 「わたしの弟は、れんっていうの.......?」
キョトンとしながらも「れん、れん…」とブツブツ呟く。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
…………潮時か。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……さて、お嬢ちゃん。今一度聞こう」

[メイン] 女の子 : ベックマンの方へ顔を見上げる。

[メイン] ベン・ベックマン : 「ただひとつ覚えてる、お嬢ちゃんの願いはなんだ」
「絵本の幽霊さんのように……お嬢ちゃんにはただひとつ、それを叶える権利がある」

[メイン] ベン・ベックマン : そう言って、最初の部屋で拾った薬を手渡す。

[メイン] 女の子 : 「わたしの…願いは……」
ギュッと胸に手を当てて、少し顔を俯かせたあと、再度ベックマンの顔をしっかりと見る。

[メイン] 女の子 : 「.......弟に、れんに、あいたい」

[メイン] 女の子 : そう言うと、ベックマンから薬を受け取る。

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ、それでいい」

[メイン] 女の子 : 「…これを、飲めばいいの?」

[メイン] ベン・ベックマン : 頷く。
「心の中でそう願いながらな」

[メイン] 女の子 : 「…うん!」
力強くうなずくと、恐る恐る薬を飲む。

[メイン] 女の子 : すると、飲んだ瞬間女の子はその場に膝から崩れ落ちる。

[メイン] 女の子 : 「身体が重いの.......立てない.......」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……ああ」
身体を支えながら。

[メイン] 男の子 : 突然その場に現れた女の子を見て
「なっ…!?ね、姉ちゃん!?」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……見えるようになったのか……」
「……なら、君が支えてあげることだな」

[メイン] 中島 ミライ : 「よかった、レン.......また会えてよかった」
ベックマンに支えられながら、レンにゆっくりと手を伸ばす。

[メイン] 中島 レン : 「心配したんだからね、.......ミライ姉ちゃん」
ミライの手を取り、ギュッと強く握る。

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
その様子を眺めて

[メイン] ベン・ベックマン : フー……と息を吐き。
「……良かったな……二人とも」
「じゃ……おれの仕事ァ終わりだ。あとは君たちでやれるな」

[メイン] 中島 ミライ : 首をふるふると左右に振る。

[メイン] 中島 レン : 「なに言ってんだよ、おっさん。こんなとこ、みんなで出て行くんだよ」

[メイン] 中島 レン : 「それに俺一人じゃ姉ちゃん運べないし。最後まで面倒見てよ」

[メイン] 中島 ミライ : 「ごめんなさい。うちの弟が無理言って…」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……!」
「ったく……しょうがねェな」

[メイン] ベン・ベックマン : 「……いや、構わねェ。こちとら普段から無理言われるのにゃァ慣れてんだ」

[メイン] 中島 ミライ : その言葉にぱあっと顔が明るくなる。

[メイン] 中島 レン : 「だってよ。良かったな、姉ちゃん!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「よ……っと」
改めてミライを半分支える形を取って。

[メイン] 中島 レン : もう半分を支える。

[メイン] 中島 ミライ : ちょっと照れくさそうにしているが、その表情は朗らかで

[メイン] ベン・ベックマン : 「…………。」
二人の表情にあてられてか、自然と軽い笑みがこぼれる。

[メイン] 中島 レン : 「それじゃ行こう!」

[メイン] ベン・ベックマン : 「ああ」

[メイン] ベン・ベックマン : 頷いて、開かなかった【両開きの扉】へと向かう。

[メイン] GM : 扉の前に立つと、2人は少し怖がるような顔をするが、すぐに元の顔に戻る。

[メイン] ベン・ベックマン : ……おっと……鞄、ちゃんと持って行かねェとな。

[メイン] ベン・ベックマン : 「じゃ……準備はいいか?」

[メイン] 中島 レン : 「いつでも」
コクリと頷く。

[メイン] 中島 ミライ : 「大丈夫だよ」
ニコリと微笑んで。

[メイン] ベン・ベックマン : 「よし」
満足そうに歯を見せて。

[メイン] ベン・ベックマン : 二人に挟まれる形で、扉の中央に手を掛け。
ゆっくりと力を込める。

[メイン] 中島 レン : 右のドアノブに手をかけ、そのままひねり、押す。

[メイン] 中島 ミライ : 左のドアノブに手をかけ、そのままひねり、押す。

[メイン] ベン・ベックマン : …………。
こいつらは大きくなるぜ……なんせ、あのガキどもの小さい頃にそっくりだからな。

[メイン] GM : 3人扉を開けると、白い光が扉の向こうから溢れ出す。薄れゆく意識の中、ふたつの声が響く。

[メイン] : 「ありがとう、おじさん!」

[メイン] : 「.......姉ちゃんを助けてくれて、ありがとう」

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 気が付くと、ベックマンはあの交差点でぽつんと立っていた。 あれは夢なのか、あなたはわからないまま疑問に思いながら普段通りに帰路につくことになるだろう。

[メイン] GM : 数日後、ベックマンがあの交差点を通りかかる。

[メイン] GM : 信号待ちをしていると、反対側の歩道であなたは見つけるだろう。

[メイン] 中島 レン :  

[メイン] 中島 ミライ :  

[メイン] GM : 手を繋いでにこやかな笑顔を浮かべて歩いていく、夢で見た、あの双子の姿を。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : シャンクトゥルフ
「願いを叶える薬」

[メイン] GM : True End ふたつの光

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 宴ですわ~!!!

[メイン] ベン・ベックマン : 宴だァ〜〜〜!!!